子どもに話すお金の話

第4回:お金を殖やす

今あるお金を殖やす(「増やす」とも書きます)とすると、みなさんはどんなことを想像するでしょうか。「銀行に預けて利子をもらう」「株に投資してお金を殖やす」という方法が考えられます。なかには、「宝くじを買う」などという意見もあるかもしれません。今回はお金を殖やすにはどうすれば良いか、について考えてみたいと思います。


銀行にお金を預けて殖やす

お金を殖やす方法として一番代表的である「銀行に預けて利子をもらう」という方法を考えてみましょう。

先日、小学生から「銀行にお金を預けるとなぜ利息がもらえるの?」と聞かれました。これって考えてみると不思議ですね。私たちは銀行にお金を置いておくだけで、なぜ利子がもらえるのでしょうか。銀行は損をしないのでしょうか。そんな疑問を持った人も多いと思います。

まず、銀行がどうやってお金を預けた人に利子を払っているかを調べてみましょう。

図のように、まず1000円のお金を銀行に預金したとします。そのお金を銀行は別の会社(A社)に貸します。銀行が会社から受け取れる利息は高く、この場合では50円もらえます。すると、銀行はお金を預けた人に10円払っても40円は手元に残ります。つまり銀行は、預金されたお金を他の会社に貸しており、その貸した会社から利息がもらえるので、利息の一部を預金してくれた人に払っているのです。したがって、銀行も損をせずに済むというわけです。

ところで、この利息を計算するときには、「単利」と「複利」の2通りがあります。
この2つを言葉で説明すると、以下のようになります。
単利・・・元本(元のお金)だけに利息がつく計算方法
複利・・・元本と受け取った利息の合計額に対して利息がつく計算方法
つまり、図で説明すると以下のようになります。

単利の場合

複利の場合

単利と複利で、1%の利息がもらえる場合を比べた場合、1年目はどちらも100円の利息がつくので変わりません。しかし2年目になると、単利の場合は1年目と同様、10000円に対する利息しかつかないので100円しか増えないのに対し、複利の場合は10000円に加えて、1年目にもらった100円の合計金額である10100円に対して利息がつくため、2年目は101円もらえることになります。

このように、同じ利率(利息がもらえる比率)の場合は、複利の方がたくさんお金を殖やすことができるのです。長い期間お金を預けると、単利と複利の差はどんどん開いていきます。例えば利息が毎年5%の利息が受け取れる場合、100万円を預けると差は以下のようになります。

  最初 10年後 20年後 30年後
単利 100万円 150万円 200万円 250万円
複利(1年複利) 100万円 163万円 265万円 432万円

10年後だと受け取れる額に13万円の差があり、20年後では65万円、30年後では実に182万円もの違いがあります。このように複利にすると、単利のときに比べてお金をたくさん殖やせることがわかります。

株に投資してお金を殖やす

次に、株に投資をしてお金を殖やすという方法をご紹介しましょう。

株にお金を投資する場合、お金を殖やす方法は大きく分けて2種類です。
一つは、株の値上がり益でお金を殖やす方法です。株は証券取引所というところで日々売買されているのですが、株の値段がそのときによって上下します。例えば、株を100万円で買った株が120万円に値上がりすれば、20万円の利益になります。ところが、株は下がる可能性もあるので、その株が80万円に値下がりすれば、20万円の損になります。つまり、値上がりのしそうな株を買うことがお金を殖やせるかどうかのポイントとなります。株の値段は、会社の成績(業績といいます)や将来成長が期待できるかどうかで大きく変動するため、株でお金を殖やそうとする人は、その会社の業績は勿論のこと、他のライバル会社や業界全体についてもよく勉強しておく必要があるでしょう。

もう一つは、配当でお金を殖やす方法です。株を買うと配当というものをもらえる場合があります。これは先ほどの銀行の話で言えば「利息」のようなものなのですが、投資した会社に利益が出た場合、その一部を配当として株を買ってくれた人(株主といいます)に分配するものです。ただし、配当は全ての会社が行なっているわけではありません。儲かっていない会社は、配当を出さない場合があります。また、設立されたばかり新しい会社や、どんどん成長している会社なども、将来のためにお金が必要なので配当を出さない場合もあります。配当で殖やしたい場合は、過去にその会社が配当をどれくらい出していたか、或いは会社の売上や利益が伸びているか、などをチェックする必要があります。

株を買う場合は、銀行に預ける場合と大きく違うのは、銀行に預けた場合と比較して、お金を大きく殖やすことができる可能性がある半面、場合によっては株が値下がりをすると損してしまうこともあるという点です。もし絶対に預けたお金を減らしたくないということであれば、株よりも銀行の普通預金や定期預金の方が良い、ということになります。

宝くじでお金は殖やせるのか!?

最後に、お金を殖やす方法として「宝くじ」は良い方法なのでしょうか。結論から言うと、宝くじでお金を殖やすのはなかなか難しいでしょう。なぜかと言うと、そもそも宝くじの仕組みは、くじを売って集めたお金の中の一部が賞金として支払われるようになっているためです。したがって、よっぽど運がよくない限りは大きく儲けることができる確率は低いというわけです。

少し難しい言葉になりますが、「還元率」、つまり集めたお金の中からどれだけお金を賞金に回しているかを示す率は、宝くじの場合は50%弱です。つまり宝くじを全部買い占めた場合でも、全部の当たりくじを引き換えても50%弱しか返ってこないという計算になります。ちなみにパチンコは還元率がだいたい80%、競馬は75%となっていることからも、宝くじはお金を殖やす手段としては難しいことがわかります。

ただ、そうは言っても当たったら大きく殖やせるのが宝くじの魅力的なところ。確率が低いとは言え、当たれば大きいので、夢を見てワクワクしながら楽しむことができる点こそが、相変わらずの人気を保っている理由でもあるのですね。

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