No.179

福祉

点字翻訳者

書物や文献の文字を点字に訳すエキスパート

点字翻訳者の仕事

   
 目の不自由な人のために、文章を点字に変えて本の感動を味わってもらったり、内容を理解してもらうのが、点字翻訳者の仕事です。点字とは、目の不自由な人が指先で読む文字です。フランス人ブライユが、1824年に考案しました。点字を書く道具は点字器といいます。紙を置く点字板、点字定規、点筆からできています。一字一字、手で点筆を使い点として打っていきます。点字器は、目の不自由な人の教育や仕事の機会を大きく広げました。それを支えたのが、たくさんの善意のボランティア点字翻訳者なのです。点字投票をはじめ、大学入試、公務員試験、司法試験などでも使われており、使われる機会が増えるにつれ点字翻訳者の仕事の機会も多くなるものと思われます。 
 点字翻訳者によって作られる新聞・雑誌・本などは、全国に73ヵ所ある点字図書館で利用できます。また、都道府県・指定都市では、社会生活に必要な情報を点字広報で知らせることが法律で決められており、この情報を作成する場でも点字翻訳者がかつやくします。

点字翻訳者にインタビュー

 わたしの友人に、20歳(さい)の時に事故で目が不自由になった人がいます。よく本を読む人だったので、字が読めなくなった時はとても落ちこんでいました。この友人のために何かできないかと考え、点字翻訳の技術を身につけることにしたのです。幸い近所に点字図書館があったので、そこの研修に参加して点字技術を覚えました。 
 慣れないうちは、凸(とつ)をつくる打ちこみの力かげんがうまくいかず、手を使いすぎて痛めたりしました。 
 翻訳はボランティアでやる場合がほとんどなので、作業は平日の夜や土日になります。 
 苦労も多いですが、自分が作成した点字本を読んだ人が、点字でお礼状を送ってくれた時など感激してしまいます。もっとがんばって、一冊でも多くの本を点字翻訳して、多くの人に喜んでもらいたいと思います。